FC2ブログ

士業(サムライ)日記  専門家集団・丸の内アドバイザーズのブログ

専門家集団・丸の内アドバイザーズのブログ

03«1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.»05

登記手続きの必要性 その1 

【登記手続きの必要性 その1】
by 加藤雄一

皆様、こんにちは。
私は、丸の内アドバイザーズグループの登記関係を担当しております、四谷司法事務所の司法書士加藤雄一と申します。私は、27歳の時に司法書士として独立し、現在38歳(2011年10月現在)となります。皆様の司法書士に対するイメージは、登記所の前に事務所があって、司法書士のおじさん(おじいさん?)というものではないでしょうか。都内の司法書士でもこの年齢で、10年選手という司法書士はそんなに多くはないかと思います。最近は、若手司法書士も多くなってきましたが、10年の実績を兼ね備える者は実は数えるほどしかいないのではないかと自負しております。

手前味噌が過ぎたようですが、このブログにおいては、皆様にコラム的に、とかくとっつきにくい登記関係のことや、相続に関するアレコレなど、読みやすさに主眼を置いて、司法書士の業務や私自身に興味を持っていただけるようなものを伝えていきたいと思います。

早速の第一回ですが、「登記って本当に必要なの?」をお伝え致します。
「登記って本当に必要なの?」
不動産を購入すると不動産の仲介会社さんなどから「登記の手続は司法書士が行いますが、誰か知り合いはいますか?」と言われることがあると思います。
皆様は、「登記手続?なにそれ?」と思われるかもしれません。よく「名義を変更する」と言われますが、登記手続としては、「売買による所有権移転登記」などにより、新所有者へ移転登記を行うことになります。その結果、新所有者の「名義」が登記されますので、「名義変更」といわれるのだと思います。
しかし、どうして登記手続は必要なのでしょうか?
 
 たとえば、不動産の所有者Aさんが、Bさんに不動産を売る契約(売買契約)をしたのに、こっそりCさんとも同じ不動産を売る売買契約をした場合、はAさんとBさんとの間の売買契約も、AさんとCさんとの間の売買契約も、それぞれ一応有効な契約となります(これを二重売買といいます)。
 
 契約は一応有効ですから、BさんもCさんも自分の物だ!ということになります。しかし、この不動産はこの世に一つしかない物ですから、どちらかしか取得できません。このような場合にBさんとCさんのどちらが勝つのでしょうか。この時に、登記が鍵を握ることになります。
 
 もし、CさんがAさんにお金を払い、売買に基づく所有権移転登記手続を行い、不動産の登記名義人になっていたとすれば、CさんはBさんに対し、自分が不動産の所有者であると法律的に主張することができます。その登記より前に、BさんがAさんにお金を払い、Aさんから不動産の引渡しを受け、自分のものとして使用していても、CさんはBさんに対して不動産は自分のものだから、自分(Cさん)に引き渡すように請求できるのです。
つまり、BさんとCさんはどちらか先に登記をするかによって勝ち負けが決まると言えるのです。「早く登記した方の勝ち!」ということです。下のイメージを見ていただければわかり易いでしょうか。


登記手続きの必要性その1 図


 このように、登記した者(Cさん)が他の第三者に対して自分が権利者であることを主張できる効力のことを「登記の対抗力」といいますが、登記をする意味はここにあります。
 
 Bさんは、Cさんよりも先にAさんから引き渡しを受けて使用を開始したにもかかわらず所有権を取得することができなくなります。この場合Bさんは、売主Aさんに対して損害賠償を請求して解決を図ることになります。裁判になってもBさんに所有権を認められることは、よほどのことが無い限りありません。

 何か腑に落ちない感じもしますが、法律的には、「財産(不動産)を取得してそれを自分のものだ!として法的にも認めてもらいたいのなら、しっかり登記までしてくださいよ」という考え方になると思われます。やらなきゃいけないことは、後回しにせずしっかりやっておきましょう。ということでしょうか。

 こうしたことが発生しないように、実際の不動産取引の現場では、不動産の代金支払いの際に、司法書士が同席(立会(たちあい))し、登記手続に必要な書類がそろっているかを司法書士が確認し、大丈夫であれば、買主が売主に売買代金を支払い、所有権を買主に移転させ、司法書士は同日中に、買主への所有権移転登記申請手続をするというのが一般的です。もちろん、代金支払いの前に他の人に登記が移っていないかも確認します。
何千万、何百万という金額を支払う不動産なので、失敗は許されません。お金を払ったのに登記がなされないということは、買主にとっては、あってはならないことなのです。
スポンサーサイト



登記 /  Trackback -- /  Comment --

△page top