FC2ブログ

士業(サムライ)日記  専門家集団・丸の内アドバイザーズのブログ

専門家集団・丸の内アドバイザーズのブログ

03«1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.»05

中小企業再生支援協議会について 

【中小企業再生支援協議会について】
by 幸村俊哉

こんにちは。弁護士の幸村俊哉です。
 昨年5月のブログでは「金融円滑化法」について書きましたが、今回は本年3月末に終了する金融円滑化法の出口戦略の一つとして期待されている「中小企業再生支援協議会」について書きたいと思います。なお、詳しくは、商事法務という出版社から、日弁連中小企業法律支援センターのメンバーが中心となって書いた「中小企業のための金融円滑化法出口対応の手引き」が最近発売されましたので、その中で私が担当した中小企業再生支援協議会の章をご参照ください。
http://www.shojihomu.co.jp/books/news.html

【中小企業再生支援協議会とは?】
 よく「支援協議会」というと、独立の法人があるかのように誤解されている方もいらっしゃると思いますが、独立の法人があるのではなく、商工会議所などの法人の中に置かれた組織の一つなのです。支援協議会は全国各都道府県に置かれています。

【支援協議会は何をしてくれるところ?】
 支援協議会では窓口相談(第一次対応)再生計画策定支援(第二次対応)と対応を大きく2段階に分けています。窓口相談の際には、一般に過去3期分の法人税申告書・決算書を付属明細書も含めて用意することが求められているようです。窓口相談で対応してもらった企業について、更に再生計画の策定が必要と判断され、メインバンクの意向も踏まえて、第二次対応として再生計画策定支援に進みます。平成15年から平成24年9月末までの相談企業25,135社の内の約8分の1の3,353社が再生計画策定支援を受けています。

【再生計画策定支援を受けたのはどんな企業?】
 この8分の1の企業について見ると、業種については、製造業が約4割、卸売・小売業が約2割、飲食業・宿泊業と建設業が各約1割でこの4種で約8割以上を占めていますが、特に大きな特徴はありません。
 しかし、企業の規模について見ると、少し傾向があります。売上高は、1億円超~5億円以下が約3.5割、5億円超~10億円以下が約2.5割、10億円超~50億円以下が約3割です。従業員数については、21名~100名が5.5割を占めています。このように、中小・中堅規模にボリュームがあります。

【再生計画ではどんな支援を受けたの?】
 これまでの累積ですと、リスケ(弁済条件の変更)が約7割と圧倒的です。ただし、債権放棄についても約2割あります。その手法としてかつては直接放棄もありましたが、現在は第二会社方式が主流です。第二会社方式とは、過剰債務等により財務状況が悪化している中小企業の収益性のある事業を会社分割や事業譲渡により切り離して新会社(第二会社)に承継させ、収益性のない不採算部門は旧会社(元の会社)に残し、その後、旧会社を特別清算などで処理する事業再生の手法です。

【再生計画策定支援はどのようなスケジュール感?】
 これには従来からのやり方と平成24年6月に発表された新しいやり方の2つがあります。
従来からのやり方ですと、①企業実態の総合調査~再生計画の策定支援まで約3か月②銀行等の債権者との調整~合意まで約2,3か月の約半年くらいのようです。もちろん、事案によってはもっと時間のかかる案件もあります。
 これに対し新しいやり方というのは、銀行等の債権者で策定した計画(原案)を支援協議会に持ち込み、支援協議会ではその計画案が公正妥当で経済合理性があり、対象企業にとってベストシナリオであるかを調査して債権者調整・合意を行うというものです。これによって支援協議会に持ち込まれてから合意まで約2か月程度を見込んでいるようです。この新しいやり方ですと、原則として支援協議会での対象企業の実態調査は行いません。ただし、例えば負債総額が10億円程度以上で大幅な債権放棄等をするような場合で支援協議会での調査がないと金融機関の合意が得られないようなケースには行うこともあるようです。

【ではどうするか?】
 企業の規模や、負債の状況によって再生支援協議会に相談するのが適しているケースもありますし、そうでないケースもあります。規模の小さな企業の場合には、特定調停を利用する方法もあります。規模は大きいけれど、資金繰りがかなり厳しく、借入債務の返済を止めるだけでは足りず、取引債務も止めたり、カットしてもらわないとどうしようもないような場合には民事再生をしなければなりません。自分では判断が難しいでしょうし、何をやるにも費用や時間がかかりますから、まずは早めに身近な弁護士・税理士にご相談されることをお勧めします。
スポンサーサイト



企業再生 /  Trackback -- /  Comment --

△page top