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士業(サムライ)日記  専門家集団・丸の内アドバイザーズのブログ

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若者の起業と就活 

【若者の起業と就活】
by 岩松琢也

 公認会計士・税理士の岩松です。

 いま、日経の朝刊1面で「働けない若者の危機」という特集記事が連載されておりますが、先週の11月7日(水)の記事の終わりの方に、次のような文章がありました。

(以下引用)
『日本では社会的な起業の広がりが若年層の雇用の幅広い受け皿になるのは時間がかかるとみられる。人材の流動性が低く「転職や再挑戦のリスクが大きい」(早大教授の谷本)からだ。
 野村総研上級コンサルタントの山口高弘は「才能や意欲のある若手が会社に縛られず社会に出ることは総論として評価できる。しかし組織で大きな事業を動かせる力を持つはずの人材が、独立して資金調達などに追われるのは社会にとって損失だ」と指摘する。
 若者が今の就活に背を向けることを単なる現実逃避と片付けられない。何かに挑もうとする彼らの行動力をどう生かすか。社会全体で知恵をしぼるときだ。』

 上記の文章の中で「才能や意欲の~社会にとって損失だ」というところまでのコメントは、日本の社会では一般論に近い考え方だと思うのですが、しかし、これからは世の中の方がむしろ変わっていかないといけないように思います。

 大きな事業を動かせるはずの人材が資金調達に追われて思うように成長できない、ということは間違いなく社会にとって損失ですし、実際に起業に際しての資金調達は本当に困難を極めます。アメリカなどに比べて日本で起業が少ないのにはいくつか理由が考えられますが、資金調達はその中でも特に大きな要因です。

 ただ、上記の記事の流れでは、「若者の就職先がなかなか見つからない中で、起業を指向する学生が出てきているが、日本の現状ではまだ起業は就職の受け皿になるとはいえず、有望な若者が然るべき企業に就職できずに起業で苦労するのは社会的な損失だ」というような論調を感じます。(あくまで私の感じ方で、それほど明確な意図は無いかもしれませんが)

 私も、年配者の雇用を維持する一方で若者の採用を絞る多くの日本企業には将来性も今後の成長もないだろうと思いますが、しかし、個別の企業ではそれぞれ事情もあり、一方では定年延長など高齢者の雇用を創造するような政策の方がむしろ政府は熱心ですので、やむを得ないかもしれません。

 それであれば、起業を志す若者には、資金調達や事務所等のインフラの提供など、せっかくの力を無駄に浪費することなく事業の成長に専念できるようサポートする制度を充実させて、学生の起業がもっと増えるようにすることが社会にとっても有益だろうと思います。上記の記事はもともとの意図ではないものの、無意識のうちに起業に対するネガティブな考え方が入り込んでしまったのかもしれませんが、いまの日本の中小企業のうち、戦後の高度成長期に創業した会社がかなりの割合を占めていて、それらの会社が日本の経済を下支えしてきたことを考えれば、これから日本の経済を活性化するのには、そのような起業に対する負のイメージを変えて、もっと前向きにならなければいけないものと考えます。
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