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士業(サムライ)日記  専門家集団・丸の内アドバイザーズのブログ

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海外送金手数料の値上げ 

【海外送金手数料の値上げ】
by 岩松琢也

 先日、ある会社で、支払証憑のチェックを行っていたときのことです。
その会社は、海外の工場で商品を製造しており、それを輸入して国内で販売する事業が大きい割合を占めております。そのため、仕入や物流費など、海外への支払も金額、頻度ともに多いので、それらの内容を確認してチェックしておりました。

 海外への支払の時には、金融機関に海外送金の手数料が発生します。それを見ておりますと、おやっと思いました。今年の5月までは3,500円だった海外送金手数料が、6月から急に4,500円にアップしております。取引金額の大きさによるのかと思いますと、6月の支払の方が金額は小さいのに、手数料だけ上がっておりますし、一律定額で発生しているように見えます。

 銀行の計算書を見る限り、定額の手数料が3,500円から4,500円にアップしているように見えますので、経理の方に聞いてみたところ、銀行からは何も説明はなく、黙っていつの間にかアップされていたようで、気がつかなかったという話しです。

 3,500円から4,500円に上がったということは、3割近いアップですから、説明がなかったというのは、ちょっと信じられない話しですが、あるいは計算書と一緒にその旨の説明を書いた書面が同封されていたのを、気がつかなかったということなのかもしれません。
 送金の回数1回あたり1,000円増額されるわけですから、会社の負担は決して軽くはありません。通知があったのか、なかったのか、いずれにしろ一方的に上げられたことには違いはありません。しかし、この会社に限らないと思いますが、今期は為替が急激に円安に振れた影響で、多額の為替差損の計上を余儀なくされております。

海外取引には、外貨と円の換算時の手数料の他、信用状の開設手数料やユーザンス金利などのコストもかかりますし、為替予約をつければそれにもコストが上乗せされます。計算すると、すでに海外との外貨取引では銀行に相当の金利や手数料を支払っておりますので、それに加えて海外送金手数料まで、知らないうちに上げられていたというのは、首をかしげたくなります。

中小の企業は大企業のような交渉力がないため、為替予約をつけるにしても、思うような条件ではなかなか受けてはもらえません。さらに、為替予約の代わりにと勧められたデリバティブでむしろ大きな損失を被ってトラブルになっているケースも多く見られます。
今年のような急激な為替の変動では、ヘッジの手段やノウハウも限られ、体力的にも余裕のない中小企業ではかなりの負担が生じております。

上記のように、通常よりも金利や手数料の多く見込める海外取引を行う会社は銀行にとっていい顧客であろうと思いますので、こういうタイミングで手数料を上げたりするのは疑問を感じますし、上げるにしても、会社にきちんとした説明と理解を求めるのでないとおかしいものと思います。

この文章を読まれている会社の方で、海外取引がありましたら、手数料を確認してみることをお勧めいたします。
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