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士業(サムライ)日記  専門家集団・丸の内アドバイザーズのブログ

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相続税における広大地評価(1) 

【相続税における広大地評価(1)】
by 下木原仁

 不動産鑑定士の下木原仁(東西アプレイザル)です。今回から、相続時にお問い合わせの多い広大地判定の留意点について、数回に分けて概説します。
 第1回は、相続税計算における土地の評価、広大地の評価についての特例、広大地の評価額の計算例をご紹介します。

土地の評価
相続税の計算における土地の評価は、一般的に路線価方式によって算定されます。路線価とは、路線(道路)に面する標準的(整形)な宅地の1㎡当たりの価格であり、千円単位で表示されています。路線価方式における土地の価格は、路線価をその土地の形状に応じた奥行価格補正率等の各種補正率で補正した後、その土地の面積を乗じて計算します。

<路線価方式による土地の評価額の計算例>
広大地1


(正面路線価) (奥行価格補正率)  (面積)     (評価額)
300千円  ×  1.00  ×  180㎡  =  54,000千円

広大地の評価についての特例
路線価方式は、簡便かつ画一的に評価のできることが特徴であり、通常は上記の方法で土地の評価は行いますが、画一的な評価では対応できない土地についてはいくつかの特例が定められており、広大地の特例もその一つです。
広大地とは国税庁の評価基本通達で、『その地域における標準的な宅地の面積に比して著しく地積が広大な宅地で都市計画法第4条第12項に規定する開発行為を行うとした場合に公共公益的施設用地の負担が必要と認められるものをいいます。ただし、大規模工場用地に該当するもの及び中高層の集合住宅等の敷地用地に適しているものは除きます。』と定められています。
したがって、広大地に該当するためには以下の要件をすべて満たすことが必要となります。

1.大規模工場用地に該当しないこと。
2.中高層の集合住宅等の敷地用地に適していないこと。
3.その地域における標準的な宅地の面積に比して著しく面積が広大であること
4.開発行為を行うとした場合、道路、公園などの公共公益的施設の負担が必要と認められること。


 以上のすべての要件を満たす土地は、広大地補正率によって土地の評価額が正面路線価に対し、40%~65%減額されます。

<広大地補正率>
広大地2

広大地の評価額の計算例
広大地の評価額の計算例を具体例で説明します。

<広大地の評価額の計算例>
広大地3


《広大地に該当しない場合》
(正面路線価) (奥行価格補正率)   (面積)       (評価額)
300千円  ×  0.90  ×  3,000㎡  =  810,000千円

《広大地に該当する場合》
(正面路線価)     (広大地補正率)       (面積)  (評価額)
300千円 × (0.6-0.05×3,000㎡/1,000㎡) × 3,000㎡ = 405,000千円

 設例では広大地に該当する場合の評価額は広大地に該当しない場合の評価額の半分となっており、広大地に該当するか否かが土地の評価額、相続税額に極めて大きな影響を持つことになります。

 広大地に該当するためには、前記1~4の要件をすべて満たす必要があるのですが、不動産の専門知識を有していないと判定できない場合も多いものと思われます。
次回以降は、広大地判定の留意点について、4要件毎に掘り下げて説明します。

以上
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